ご挨拶・活動方針
Message メッセージ
東京大学医学部附属病院薬剤部のホームページにお越しいただき、ありがとうございます。2022年に教授/薬剤部長に就任した高田龍平です。近年、当院の薬剤師はさまざまな場面で医療に貢献していますので、以下にその一端をご紹介します。
処方された薬剤が適切かどうかを確認(処方鑑査)し調製を進める調剤業務、適切な抗がん剤使用や栄養管理を確認しつつ行う抗がん剤・高カロリー輸液の無菌的混合調製業務、院内で取り扱う膨大な医薬品の供給、在庫管理を担う薬品管理業務などの対物業務は、以前から行っている病院薬剤師の基本的な中央業務です。
一方、近年は患者さんや他職種とより積極的に関わる対人業務における病院薬剤師のニーズも高まっています。病棟での活動に関しては、以前は必要に応じて病棟に出向き、患者さんへの服薬指導を担当するという業務が中心でしたが、2014年に全病棟に薬剤師が配置されてからは、各病棟における薬物療法にさまざまな場面で関わるようになりました。他にも、医師、看護師や他の医療従事者と力を合わせて進めるチーム医療の中で、感染制御チーム、抗菌薬適正使用支援チーム、緩和ケアチーム、栄養サポートチームなどにも参画し、薬のプロとしての薬剤師の職能を発揮しています。
加えて、当院薬剤部では専門性の高いチーム医療にも積極的に貢献するため、各種認定・専門薬剤師の育成にも力を入れています。認定・専門薬剤師の資格取得には、豊富な臨床経験を有することに加え、学会・研修会への参加、自験症例の作成、学会発表・論文執筆などが必要となりますが、当院薬剤部ではこれらの活動を積極的にサポートしています。実際、当院薬剤部には多くの認定・専門薬剤師資格保持者が在籍しており、日々その専門知識を生かして医療現場で活躍しています。
これからも、東大病院での最善の医療、よりよい薬物治療に貢献できるよう、薬剤部員一同、全力で努力してまいります。今後ともよろしくお願いいたします。
東京大学医学部附属病院
薬剤部 教授/薬剤部長
髙田 龍平TAKADA,Tappei

Policy 活動方針
理念
薬剤部は、大学病院の使命をふまえて、社会の変革、医療の進歩に伴い、患者本位のチーム医療に貢献すべく、多様化したニーズに応える質の高い薬剤業務の展開と、大学病院としての教育・研究面における一層の充実を図ることをめざす。
- 大学病院の使命を認識し、患者本位の医療における薬剤業務を提供すると共に、学部、大学院教育への貢献と医療薬学研究を展開する。
- 患者本位のチーム医療が行われるよう、他部門との協力体制の強化を図り、その調整に努める。
- 高次医療へ対応できる薬剤師として薬学の専門性を高めるべく自己研鑽に努め、薬物療法の水準の向上をめざす。
- 組織の一員として病院運営に積極的に参画する。
- 地域医療へ貢献すべく、保険薬局との協力体制の強化と、保険薬局薬剤師の研修に積極的に参画する。
活動指針
- 患者個々への最適な薬物療法の推進のための業務を行う。
- 医師、看護師をはじめとする他部門と協力し、円滑なチーム医療を推進する。
- 薬剤業務改善のための質的評価を行う。
- 継続教育を充実させ薬剤業務の質的向上に努める。
- 薬学の専門性を生かし、医療水準の向上に努める。
- 地域医療における保険薬局薬剤師と連携し、継続的な患者サービスを提供する。
- 医学、薬学の学部・大学院生、看護学生の教育に協力する。
- 高度医療における薬剤業務の展開に必要な医療薬学研究を展開する。
- 医療事故防止のための医薬品の使用・管理に関して、より積極的な役割を果たす。